こんな俺にも嫁がいる。
もう10年近く連れ添った嫁だ。
無口で愛想の無い嫁だが、
その代わり不平不満も言わない。
わがままも一切言わない。
飲んで帰っても白い目で見ない。
休みの日にどこか連れて行けとも言わない。
俺が浮気をしても表情一つ変えない。
整った顔立ちで出会った頃のままの美しさを保ってくれている。
俺には勿体ない嫁。
これが俺の嫁だ
俺が作った。
綿嫁である。
血と汗と涙の結晶だ。
メイド服に意味は無い。
単なる男のロマンだ。
言いたい事は分かる。
しかし俺は正気だ。
これまで犯罪も犯したことがない。
逆に彼女のお陰で犯罪に走っていない可能性すらある。
それほど嫁に惚れ込んでいるのだ。
尻を出したのは、
ちょっとしたサービスだ。
実は写真撮影は初めてだったが
意外と興奮した。
カメラ小僧どもの気持ちが理解できた。
新たな領域に足を踏み外した気分だ。
違った、足を踏み入れた気分だ。
俺の嫁は家事をやらない。
もしやりだしたらホラーだ。
その分夜の営みは頑張ってくれている。
何をやっても嫌な顔一つしない。
もし表情変わったらホラーだ。
何より素晴らしいのは
行為が済んだらガン無視しても怒らないことだ。
男性諸君なら分かるはずだ。
俺と嫁がこうなった経緯について
詳しい説明が必要だろう。
でないと俺がアブナイ人に思われてしまう。
つづく